映画「秘密 THE TOP SECRET」の舞台にもなる「警察」。
ドラマや映画でよく見かける「警察」と「警視庁」は違う組織ということをご存知でしょうか?
今回は、フィクション作品に登場する機会の多い警察と警視庁の違いをわかりやすく解説します。
警察とは?
警察(警察庁)は、日本の警察全体の管理や統括を行う「国」の行政機関です。
全国に点在する警察のトップで国家公務員が勤務しています。
警察の仕事
警察庁は、日本や国民の安全を守ることが主な仕事となります。
各都道府県にある警察の運営・統括・管理、さらに現場の警察官が担当しない事務仕事や警察行政の調整などを警察庁の職員は行っています。
一方、各都道府県の警察官は、担当地域の治安や安全を守ることが仕事です。
ドラマや映画でよく見る刑事やお巡りさんのイメージとほぼ同一です。
現場にいないとき、交番や警察署にいるときは事務仕事をしています。
警察として働くには?
警察庁で働くのと警察官になる方法は異なります。
警察庁で働くには、国家公務員試験に合格、さらに警察庁の官庁訪問を受けて、そちらにも合格する必要があります。
警察官として働くには、国家公務員試験、または各都道府県が実施している警察官採用試験に合格しなければいけません。
試験に合格して即警察官として働くのではなく、まずは警察学校で必要な知識・技術・体力を学びます。
警察学校は全寮制で大学卒で6カ月、それ以外は10カ月の間、警察官の基礎を習います。
警視庁とは?
警視庁は、全国の国民ではなく「東京都」の治安や安全を守るための警察業務を行っています。
警察庁は全国、警視庁は東京都、と業務の範囲が異なるという違いがあると覚えておきましょう。
警視庁の仕事
警視庁の仕事は、東京都の治安維持や東京都民の安全を守ることです。
警察庁との違いとして「天皇陛下や皇族の要人警護」「主要国首脳会議(サミット)などの大規模警備が必要なときの警備」が挙げられます。
もちろん、犯罪捜査や交通整備などの基本業務も仕事内容に含まれています。
警視庁で働くには?
警視庁の職員として働くには「警視庁が実施する採用試験に合格」する必要があります。
警察官と警察行政職員の2種類があり、警察行政職員は警察官の仕事のサポートや事務作業がメインとなります。
試験合格後は、警察庁の警察官と同様に警察学校に入り、必要な知識や技術を学びます。
警察学校を卒業すると、警察官は地域課、警察行政職員は業務ごとの課に配属されます。
まとめ
警察と警視庁は担当する仕事のエリアが違います。
主な仕事内容は、治安維持や犯罪捜査など、ほとんど同じです。
ですが、警察庁と警視庁は就職の流れが若干異なるという違いがあります。
ドラマや映画を見る際は、登場する刑事やお巡りさんが警察庁か警視庁のどちらなのかに注目してみるのも楽しみ方のひとつです。